みなしごビッチ物語1
みなしごビッチ物語 the adventures of BITCH the cat
[復刻]2001/12/23 by 香山桂子
2001/11/03
初めてビッチが来たのは
庭でバーベキューをしていた秋の夜のこと
おいしい臭いをどこかでかぎつけたのでしょう
肉や骨をガツガツ食べ、他の猫に取られないように
う~う~言いながら威嚇していました
それから味をしめたビッチは何度となくわが家に
ご飯を盗み食いしにやって来た
香山に追い払われながらもあきらめずに・・・
ここにはミロクにアミダ、マリちゃん
それに先輩の恐い野良猫ちゃん達がいっぱい
ビッチは恐れを手放し勇気をだして冒険したのです
2001/11/13
ビッチはミロク、アミダについてまわり
屋根や樹に一緒に上ったり、お散歩に行ったり
何とかみんなに気に入ってもらおうと努力していたのでした
わが家同然の顔でちゃっかりこたつの中に
入っていたときは、さすがにびっくり
日中外で3匹が仲良く駆け回り
夕方になるとミロクとアミダだけ暖かい家の中に入れてもらえる
玄関のドアを閉めるのが私はとても辛かった
さっきまで一緒に無邪気に遊んでいたというのに・・・何という人間の差別
そこで私は香山にあーだ、こーだと妙に納得させるような理屈をつけて
とうとうビッチを家に入れることに同意してもうことに成功
ビッチの粘り勝ちです!!
2001/11/19
私たちがしばらく留守をしている間
ビッチはちゃっかり家に上がり込んで
ミロク、アミダとこのように仲良く寝ていた
とても幸せそうな表情です
ビッチは勇気をもってミロク、アミダに自分を開き
信頼してどこにでもついてまわりました
その結果、ビッチは堂々とこの幸せな生活を
手にすることができたのです
ビッチを偏見なく受け入れたミロクとアミダも偉いです
満たされていると分かち合うゆとりが生まれるのですね
2001/11/20
安定した食生活?と仲間達の愛が
ビッチの毛づやを良くしていきました
お互いになめて毛づくろいしあいます
2001/11/21
「ミロク様には感謝しております~」
2001/11/27
薪ストーブの前で身体を暖めあうミロク
遠慮がちなビッチ、おてんばラティ
ミロクは女性にもてもて、ハーレム気分です
2001/11/28
「ミロク様のそばが一番幸せ・・・
私あなたに付いていくことに決めたんです」
2001/11/28
2001/11/29
「でもたまにはアミダ様にも営業しておかなくては
可愛い声で甘えると戸を開けてもらったり
おいしいものをもらえるというテクニックは
アミダ様に教えてもらいました
最近声が可愛いと皆さんにほめてもらっています」
2001/12/06
炭を枕にすやすや
「炭はマイナスイオンが出るので体にいいにゃ~ん
本能でちゃんと知っているのよ
皆さんもお試しを・・・」
みなしごだったビッチは生まれた環境を恨むことなく
”オープン トゥ ザ ハート”の結果
恐れを手放し勇気と信頼、継続する努力ということを学び
宇宙からたくさんの贈り物を受け取ることができました
最近では私たちにも触れさせることを許しています
ビッチはハートを開く素晴らしさを
見せるためにやって来てくれた天使かも知れません
証拠を要求するマインドを満たす本や情報、人の言葉に
振り回されないようにとビッチに教えられました
最高のクリスマスプレゼントだったと思います
香山桂子 2001/12/23
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「ビッチ」という名前の由来なんですが・・・
小さいので桂子は「チビ、チビ」と呼んでいたんです
でも「チビ」なら可愛いイメージですが
このチビは顔の模様も声も何か可愛くない
で、チビの反対、ビチ、ビッチになったのでした
でも、可愛くないといったってそれは人間のかってな判断
われわれは顔の表面の造形を見て
所属する社会から植えつけられた固定観念から
「美しい」とか「可愛い」とか判断してしまう
けれどミロクもアミダもビッチのことを
器量が悪いとか、みなしごだとか、野良だから臭いとか
ぜんぜん差別せず受け入れた
ビッチは家のなかではペット用トイレで用をたしてくれます
ビッチにトイレのことを教えてないんですが
アミダやミロクの行動を見て学んだのでしょう
それにしても野良猫がペット用トイレを使うようになるとはね・・・
友人ノブさんは愛ネコを「先生」と呼んでたけれど
僕たちもネコたちに教わる日々です
香山茂樹 2001/12/23